見出し画像

【探究推進部】令和6年度探究活動成果発表会を実施しました!

 令和7年2月19日(水)相馬市民会館にて、「令和6年度探究活動成果発表会」を実施しました。

いつもお世話になっている相馬市民会館さんからもご協力いただきました

相馬高校探究活動テーマ「いのちを守り、地域の文化をつなぐ」

 本校は、生徒の探究活動の充実を目指して、今年度より「探究推進部」を立ち上げました。
 「いのちを守り、地域の文化をつなぐ」
を大きなテーマとし、以下の6つの小テーマに分類しました。

相馬高校課題研究 小テーマ

1.地域医療を支える人材をめざそう

  (普通科における特色あるコース制推進事業)

2.地域の教育を支える人材をめざそう

  (普通科における特色あるコース制推進事業)

3.自然災害から命と地域を守ろう

4.3.11を記憶し、伝えていこう

  (震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業)

5.地域のなりわいの姿を記憶・継承し、歴史を感じるまちづくりをめざそう

6.地域の文化財を災害から守り、次の世代につなげよう

※(   )は、紐付く県の事業

 生徒たちはそれぞれの小テーマに分かれ、さらに具体的な課題ごとに班を作り、1年間探究活動を行いました。
 今回の探究活動成果発表会は、それぞれの小テーマの代表班が登壇しました。

オープニングアクト:相馬高校の探究活動について(特設探究部)

 特設探究部が、本校で取り組んだ探究活動の概略について説明しました。

 彼女たちは昨年、福岡県立ありあけ新世高等学校(大牟田市)の「総合学科発表会」にて、被災地福島の現状と課題について交流発表をしたり、福岡県立修猷館高等学校(福岡市)では視察と新聞部との交流をさせていただいたりしています。

1.英語研修成果発表

 本校は、福島イノベーションコースト構想のトップリーダー育成事業の担当校になっており、毎年8月にブリティッシュヒルズ(天栄村)にて英語研修を実施しています。生徒たちは、地域をテーマとして英語でプレゼンテーションを行いました。代表班の生徒たちは、「相馬野馬追」を陰で支える人々にフォーカスして、その現状や課題についてプレゼンしました。

"The unsung hero"(知られざる英雄)

2.地域教育班(1学年)

 1学年地域教育班では、相馬市教育委員会の協力で実現した「先生ちょっぴり体験」での経験を元に、相馬市内の小・中学校での活動の様子を報告しました。

3.防災班(1・2学年)

 東日本大震災や、令和元年東日本台風、そして2年続きの福島県沖地震。これらの教訓から「防災」について考えました。

1学年「災害を生き抜くために~避難所と非常食について~」
2学年「災害からすばやく避難するために」

4.まちづくり・なりわい班

 地域のなりわいの課題と、今後の魅力あるまちづくりについて発表しました。

1学年「相馬市の観光客について」
2学年「地域漁業の歴史と魅力」

5.交流校発表 岩手県立盛岡第三高等学校

 岩手県立盛岡第三高等学校とは今年度から交流をさせていただいています。代表として山下桐弥さん(2年)が「量子力学で幽霊の存在を証明し、民俗学とのつながりを考える」というタイトルで、幽霊の存在について非常に魅力的なプレゼンテーションをしてくださいました。【PC操作:照井愛奈さん(同高1年)】

遠く盛岡の地から、ありがとうございました!

6.3・11を語り継ぐ語り部班

 東日本大震災からもうすぐ14年となります。私たちの地域は、あの震災前後で大きく変わりました。今の高校生は震災時の記憶がありません。物心がついたときには、すでに生まれ育った町が「被災地」でした。

1学年「実際に町を歩いて」(ドキュメンタリー制作)
2学年「震災から13年経った今、私たちが学んだこと」

浪江町出身の生徒が非常にすばらしいドキュメンタリーを制作しました
震災時、本校に在籍していた教員からインタビューをしました

7.文化財班

 相馬市には、有形・無形の文化財がたくさんあり、震災以降相次ぐ自然災害や人口の流出でその存在も危機に瀕しています。「ふるさとの宝」をどのように継承していくかが今後の課題となっています。

1学年「文化財への道のり~ボクたちが探った手ぬぐいの価値~」
2学年「相馬の伝統を守るために~原釜大漁祝い踊りと相馬野馬追」

かつていた実業家「野崎家」の蔵から発見された「手ぬぐい」から相馬について紐解いていきました
原釜地区で親しまれている「原釜大漁祝い踊り」を実際に踊ってみました。  


 生徒たちの発表の後、本校卒業生でもあり河北新報元編集委員で現在はローカルジャーナリスト・尚絅学院大学客員教授の寺島英弥氏から講評をいただきました。ありがとうございました。

生徒の探究の旅はこれからもつづく

 今年度から始まった「探究活動成果発表会」でしたが、多くの方にご覧いただくことができ、生徒たちの今後の探究活動にとって良い学びの機会となりました。
 ご来場いただいた方のアンケートに「今回の発表が1つのゴールだと思いますが、もし調査・研究に納得がいっていない時は、自身が納得するまでつき詰めてほしい。」「自分の生き方やキャリアに関わってくるところに探究の価値があると思います。そのことを大切に、学びを深め広げていってほしいです。」というメッセージをいただきました。また、「相高生のパワーはまだまだこんなものではないはず」という期待を込めたメッセージもいただきました。
 今回探究したことをさらに「深掘り」できるよう、探究推進部としても生徒の探究活動のサポートに尽力して参りたいと思います。
 
今回、探究活動成果発表会を開催するにあたり、多くの方にご尽力いただきました。この場でお礼申し上げます。
 来年度、ますますパワーアップした探究成果発表会をどうぞご期待ください!!

この記事が参加している募集